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絶対おさえておきたいビジネスの基本!
訪問のマナー(応接室にて)

絶対おさえておきたいビジネスの基本!訪問のマナー(応接室にて)

前回、訪問時の応接室に入るまでのマナーを確認しましたが、今回は応接室でのマナーを中心にご紹介します。
基本的な知識をふまえ、部屋のレイアウトや相手との関係性により臨機応変に対応しましょう。

座る場所(上座・下座)

案内の人に「こちらの席におかけください」と勧められた席に座るのが基本です。
ただ部屋の入口までの案内で、特に指示がない場合には下座の席で待ちましょう。
応接室や会議室の下座は、基本的に入口に近い席。
逆に来客を案内する場合は部屋までではなく、席まで案内するように心がけましょう。
 
通常の訪問であれば、相手の方が来るまで座っていてかまいませんが、クレームのお詫びなどの場合は、立ったままで待つのがベターです。

ビジネス関係の訪問マナー1

荷物を置く場所

自分の荷物を無造作にソファや机の上に置くのは失礼です。
鞄は入口に近い側の床に置き、コートなどは軽く畳んで鞄の上に置くのがよいでしょう。
これは、相手の持ち物を汚さない、下座側に置くことで慎みの心を表します。
ただし、相手へ渡すお菓子などは直接床に置かず、椅子やソファの上に置きましょう。

ビジネス関係の訪問マナー2

名刺交換

初めての訪問で名刺交換が分かっている場合は、取り出しやすいように名刺入れに前もって1枚挟んでおくと、スムーズです。
男性はスーツの内ポケットから名刺入れを出し入れできますが、女性は鞄から出します。
まず、相手が入ってくるノックの音がしたら、素早く立ち上がり、「本日はお時間をいただきましてありがとうございます」と、きちんと挨拶をしましょう。
そして、名刺入れから名刺を取り出し、渡します。
挨拶をしながら名刺をずるずる出すようなことはせず、挨拶と名刺交換をしっかり分けることで好印象になります。

 

<代表的な名刺の渡し方>
【1】できるだけテーブルや机などを挟まず、相手との間に何もない所に移動します。
 
【2】名刺を名刺入れから1枚出し、両手の親指と人差し指で持ち、名刺入れの下に残りの3本の指を回し、名刺入れをお盆のようにして胸の辺りで構えます。
 
【3】改めて会社名、役職、名前を名乗り、少し前に進み、差し出すようにして相手に渡す。「よろしくお願いいたします」とおじぎをするのは、渡す前でもあとでもOK。
 
【4】相手も名刺を持っていて同時に交換する場合は、右手だけで名刺を持ち、相手の名刺入れの上に乗せるようにして差し出します。
また相手からも同じように渡されたら、一旦名刺入れを持っている左手で受け取り、すぐに両手で持ち、「頂戴いたします」ともらった名刺を軽く上に持ち上げます
 
【5】頂いた名刺はすぐにしまわず、一度相手の名前や肩書などを確認。その後席に着くときに、名前を間違えなく覚えたなら名刺入れにしまってもよいですし、テーブルの上に置いて話を始めてもOK。ただし、落としたり、汚したりしないよう注意しましょう。

ビジネス関係の訪問マナー3

話の進め方

訪問した状況にもよりますが、一般的にはいきなり本題には入らず、最初の5分程は天候や世間の話題、相手の業種に関するトピックスなど、雑談します。
そのためにも朝のニュースなどはチェックしましょう。

ビジネス関係の訪問マナー4

お茶やコーヒーを頂戴する時のポイント

出していただいた飲物は、できるだけ頂戴する方がよいでしょう。
応接室に通され、相手が来る前に出された場合は先に飲んでいてもかまいませんが、お詫びなどの場合は手をつけずにいた方がよいでしょう。
相手と話しをしている時に出された場合は、「恐れ入ります」と軽く会釈程度のおじぎをします。
この場合は、相手から「どうぞ」と言われてからいただくようにします

 

<注意するポイント>
①蓋つきのお茶
蓋を静かに取り、蓋は仰向けにして置きます。飲み終えた後は元に戻します
 
②茶托つきのお茶
いきなり茶碗だけを持ち上げず、少し茶托に触れてから茶碗を持ち上げます。
茶碗は左手を底に添えて、肘を張らずに美しく飲みましょう。
 
③コーヒー、紅茶
取っ手のあるカップは片手で持ちます。
低いテーブルやソファから離れている場合のみ、ソーサーごと持ち上げます。
スプーンでかき混ぜるとき、カップを置くとき、飲むときの音に気を付けましょう

ビジネス関係の訪問マナー5

面談・打ち合わせ後のマナー

商談や打合せが終わると、ほっとしてつい気が緩みがちです。
例えば、食べ物や飲み物が散らかったまま、借りた物をきちんと返さない、座っていたソファや椅子が乱れている、渡した書類や名刺を忘れていくなど。
立ち去った後にこそ、その人の習慣や人柄が出るものなので、気をつけましょう。
 
また、帰るときには直接面談した相手だけでなく、お茶を入れてくれた人、受付の人にも「ありがとうございました。御馳走様でした」「ありがとうございました。お手数おかけしました」など、お礼プラス一言があると、より気持ちが伝わります。
 
お見送りの方がいる場合は、一度振り返り、会釈をした後、一歩目をゆっくりと歩き始めることで、心が相手に残っていることが伝わります。

ビジネス関係の訪問マナー6

ビジネスにおける訪問は、あくまで個人ではなく、自分の後ろに会社の名前があることを常に意識した振舞いをすることが大切です。
そして相手に「あの人にもう一度会ってみたい」と思ってもらえることが一番ですね。

<text 木村 由紀子>

 

木村 由紀子 きむら・ゆきこ
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。

 


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