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突然の訃報にどう対応するべき?
ビジネス関係の弔事マナー(職場内の弔事編)

突然の訃報にどう対応するべき?ビジネス関係の弔事マナー(職場内の弔事編)
前回は取引先の弔事についてお伝えしましたが、今回は職場内における弔事についてご紹介します。

人事・総務部などが対応する場合

企業の規模や組織体制によって慶弔の対応は変わるもの。
もし社内の慶弔は人事や総務部が一括で担当する企業に勤めている場合は、規定の流れに沿い対応します。
弔事の場合は本人が連絡できない場合もありますので、同じ部署内で弔事が出た場合は下記のことを確認して報告するとよいでしょう。

・誰が亡くなったのか
・いつ亡くなったのか
・葬儀の形態(通夜、告別式、家族葬)
・葬儀の日時・場所
・喪主の氏名(社員との関係)

ビジネス関係の弔事マナー1

 

部署で対応する場合

部署で対応する場合は、まずは上司と相談し指示を受けることが大切
その際、次のようなことを確認すると良いでしょう。


●役員・人事・総務関係への報告
『人事・総務部などが対応する場合』と同様の項目を確認し、指示に沿ってしかるべきポジションへ報告します。

●関係部署へ書面やメールで知らせる
書面やメールで知らせることになった場合は、下記のような内容を記載します。

ビジネス関係の弔事マナー 書面サンプル

弔電・供花・供物の手配と香典の準備

●弔電・供花・供物の手配
職場の規定によっては弔電や供花等を手配します。
その際には日時、場所、喪主名、送り主名をきちんと確認し間違えのないよう注意しましょう。
(参考:ビジネス関係の弔事マナー(取引先の弔事編)|弔電の手配|供花・供物の手配

●香典の準備
香典の額については、就業規則などで取り決めがある職場はそれに従いましょう。
特にない場合は関係性によって判断していきますが、個人で渡す場合は5千円もしくは1万円が一般的
部署でまとめて渡す場合は香典の表書きは3名までとし、それ以上の場合は「〇〇課一同」と書きましょう。

ビジネス関係の弔事マナー2

 

通夜・告別式に参列する

基本的には通夜・告別式ともに参列するのが丁寧ですが、最近では仕事の関係上どちらか片方だけのことも多くあります。
告別式は喪服で参列することが基本ですが、通夜には仕事場から行くことも多く、やむを得ない場合は制服もしくは暗めの色の洋服でも良いとされています。
その際、アクセサリーやメイクにも要注意。
口紅などは色を控えめにして、光るアクセサリーは外しましょう。
また通夜・告別式に上司や先輩と一緒に参列することも。
その時は役職が上の人から順番に受付・焼香を行います。
会社の代表として参列しているので、最低限のビジネスマナーも忘れないようにしましょう。

ビジネス関係の弔事マナー3

 

宗教による通夜・告別式の違い

故人の宗教によって通夜、告別式の内容は変わります。
宗派によって様々ですが、ここでは一般的な作法をご紹介します。


●焼香(仏教)
①両側(遺族・親族)に会釈をして、焼香台に近付く
②遺影に合掌し、抹香を右手の親指、人差し指、中指でひとつまみして、左側の香炉に静かに落とす(宗派、状況によって1~3回行う)
③再び遺影を見て合掌
④少し下がり、両側の方に会釈をして帰る


●玉串奉奠(神道)
①神官から渡された玉串を受けとる
②右手が根元、左手に葉が来るように胸より高い位置で持ちそのまま祭壇に進む
③玉串を持ち上げるようにして一礼
④玉串の根元が自分の方に来るように右へ90度回し、次に左手を枝の方に右手を葉に持ち替えてさらに右へ180度回す
⑤根元を祭壇に向けて供える
⑥二礼・二拍手(音は立てず忍び手で)一礼して帰る


●献花(キリスト教、その他)
①花を左に茎が右になるように持つ
②献花台の前で一礼、花が手前に来るよう時計回りで回し、茎が遺影に向くよう献花台に置く
③遺影に一礼または黙祷をして帰る


焼香や献花の作法は、緊張する中でなかなか上手にできないものですが、一番大切なことは亡くなった方の御冥福をお祈りすること
手を合わせた時や一礼した時に心をこめましょう。

ビジネス関係の弔事マナー4

 

葬儀のお手伝いをする場合

社長や上司の家族が亡くなった場合、斎場での会社関係の受付や案内など葬儀のお手伝いを頼まれることも。
その際、喪服を着て対応するのはもちろんですが、香典を受け取ったり案内することもあるので、ネイルやマニキュアは控え、靴はできるだけ大きな音が出ないものを選びます。
またお悔やみの心を持ち、笑う・大きな声を出す・スマートフォンをいじる等の行為は控えましょう。

ビジネス関係の弔事マナー5

 

今回ご紹介した内容は一般的なことについてですが、まず最初に考慮することは勤め先の就業規則・社内規定に沿うこと。
突然訪れる有事の際に落ち着いて対応するためにも、日頃から確認しておくことが大切です。
慌てて故人やその家族に哀悼の意をきちんと示せなかった…とならないよう、社会人としての振る舞いを意識しつつ、気遣いのある対応を心がけましょう。

<text 木村 由紀子>

 

木村 由紀子 きむら・ゆきこ
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。


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