河口湖に2023年8月3日オープンした話題のフレンチ「mieux restaurant（ミュウレストラン）」。丸山北通り沿いにあるテナントの一角にあり、駐車場も広いので、とても入りやすい。

木の温もりを生かしたシンプルでナチュラルな空間には、無駄のない洗練された雰囲気が漂う。
mieux （ミュウ）とは、フランス語で「よりよい」という意味。「今ある素材を生かし、そこに少しフレンチのテクニックや料理人の技術を加えて、シンプルに美味しく…そんなイメージなんです。複雑で技巧的な味ではなく、無理のない美味しさにこだわりたい」と、大森顕一シェフはいう。

メニューはランチもディナーも同一内容で、全10品のおまかせコース1種類のみ。山梨県産にこだわり、その時にある厳選したいいものでよりよい料理に仕上げていく。

カトラリーは、テーブルの引き出しにすべてセットされていて、こんな演出がなんともオシャレ。料理人のもてなしを感じる温もり溢れる店内で、ほっと心癒されるひと時に和む。

フランスや都内のレストランで腕を振るった忍野村出身の大森シェフの美しきスペシャリテ全10品が流れるように味わえる。
本日の前菜は山梨県のブランド魚「富士の介」をナスタチウムの葉と花とともに。

低温オイルでゆっくりと火を通したコンフィはしっとりやわらか～。独自のとろりとした食感にわさびクリームがほのかに香り、ナスタチウムの爽やかな辛み、カラマンシ―のドレッシングの酸味が上品で繊細な味わいを紡ぐ。

メインは甲州ワインビーフのロースト。実山椒を使った、マスカット・ベーリーAベースの特製ソースがイチボの肉々しい旨味を最大限に引き出す。
根セロリのピューレ、じゃがいものニョッキ、甘みのある肉厚の万願寺とうがらしなどの付け合わせも、そのお味は主役級！

お店で焼き上げた自家製全粒粉パンも。ザクザク、ぷちぷち、ふわもち…いろんな食感が交互にやってきて、ざらりとした舌触りがまたよし。小麦の旨味を強く感じられ、香ばしい自然な甘みで、ついつい食べすぎちゃいそう。

気取らないスタンスを感じさせながらも、お料理は超一流。
まさに、C’est mieux（そっちのほうがいいね）！