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無礼講でも最低限のマナーを!
職場・ビジネス関係の飲み会マナー

無礼講でも最低限のマナーを!職場・ビジネス関係の飲み会マナー

年の暮れから新年にかけて盛んに開催される忘年会や新年会などの飲み会。
職場やビジネス関係の集まりが多くあるのもこの季節です。
お酒も入り、お互いに楽しく過ごすことが一番ですが、友人同士とは違い職場やビジネス関係の集まりでは最低限のマナーは守りたいもの。
今回は、無礼講の中にも「親しき仲にも礼儀あり」のラインをわきまえて、楽しく円滑なビジネス関係の飲み会にするポイントを紹介します。

身だしなみ

ビジネスの飲み会では基本的には職場にふさわしい格好であればOK。
しかし会場によっては座敷に上がることもあるので、以下の点に注意しましょう。

 

①ブーツはできるだけ避ける 
ブーツは脱ぎ履きに時間がかかってしまう上に、他の靴よりも置き場所のスペース必要とします。
また元来ブーツはカジュアルな履物なので、ビジネスの場であることと利便性を考えると、できるだけ避けたいアイテムです。

 

②短いスカート・襟元が大きく空いた服は避ける
座敷ではテーブル席よりも目線が低くなり、足元や胸元が見えやすい動作も増えます。
気兼ねなく飲み会を楽しむためにも、短いスカートや襟元が大きく開いた服は避けましょう。

ビジネス関係の飲み会マナーイメージ1

 

上座をわきまえた席次を

友人同士ではこだわる必要がないのが席次ですが、ビジネスにおいては重要なマナーの1つ。
一般的に“目上の人から順に上座に座る”と言われますが、宴会場の部屋の造りや宴会の趣旨によって上座の位置が変わってくるので見極めが必要です。
まず、上座はテーブル席でも和室でも入り口から遠い奥の席とするのが基本。
ただし、和室の場合は床の間の前を一番の上座とします。
大勢の場合は上座を奥にしてしまうと上司の人が話にくいことから、上座を真ん中あたりにすることも
立場がある人が遅れてくる場合は、その人の席はきちんと空けておきましょう
目上の人に上座に座って頂くことで「相手を敬う」という気持ちを、また自身が下座に座ることで「自分を謹む」という気持ちを示したものが席次です。
ふさわしい判断をして居心地の良い空間を作りましょう。

 

ビジネス関係の飲み会マナーイメージ2

 

飲み会が始まるまでの注意点

①できるだけ遅れないように 
飲み会とは言えど、やはり上司や先輩、同僚を待たせるのは失礼です。
先に席につき上司や先輩をお迎えしようという気持ちが大切。
先述の席次を考える上でも、早めに会場に到着しておいた方が良いでしょう。

 

②防寒具を着たまま部屋に入らない
コート・マフラー・手袋などの防寒具は、店に入る前もしくは入り口付近で脱ぎます
これは、防寒具についた外のホコリや汚れを中に持ち込まないようにするため。
美味しい食事やお酒を楽しむ場ですので、衛生面でも気遣う心を持ちましょう。

 

③荷物はできるだけコンパクトに
荷物やコートはできるだけコンパクトにまとめ、下座におくように心がけます。
お店の人のサービスや人の出入りに邪魔にならないように置きましょう。

ビジネス関係の飲み会マナーイメージ3

 

飲み会が始まってからの注意点

①お酒のつぎ方
お酒は女性がつぐものという考えは今や昔。
性別関わらずお互いに普段の労をねぎらったり、感謝の気持ちでお酒をついだりすることはコミュニケーションの1つです。
まずビールなどのビン類のお酒は、ラベルを上にして利き手で下から支えるように持ち、逆の手をビンの底にあてて注ぎます
その際にできるだけ指を揃えるのがポイント。
見た人が「美しい」と感じる動作になります。
注ぐ際はビンの口をグラスにつけず、はじめと最後はゆっくりと注ぎます
徳利のような酒器は利き手で上から持ち、肩口に逆の手を添えて注ぎます。

 

②お酒の頂き方
お酒をついでもらう時は、器を少し傾けるなど相手が注ぎやすいようにします。
ついでもらったらそのまま置くことはせず、一口いただいてからテーブルにおきます

 

③お酒の量をわきまえる
飲み会だからといって、無礼講で全て許されるわけではありません。
お酒に飲まれて意識がなくなったり、寝てしまったり、また乱暴な言葉や行動になるのは社会人としてタブー。
大人として、自分自身のお酒の分量をわきまえていることは重要なエチケットです。

ビジネス関係の飲み会マナーイメージ4

 

“うっかり”に注意!気を付けたい仕草

①座布団の上を歩かない・立たない
座布団は宴会場からの“おもてなしの心”です。
そのため、足の裏で踏みながら座ったり、上に立ったり、その心を台無しにするような行動はNG
もちろん座布団の上に立ってスピーチするのも厳禁です。
基本的に座布団に座る時は膝から入り、立つ時は膝からおりるようにしましょう。

 

②料理を取り分ける時の気配り
料理を取り分ける気遣いはすばらしいですが、その時に衛生面でも配慮を心がけると尚良しです。
髪の毛を触った直後にその手でお酌や料理を取り分けないようにしたり、箸を逆さまにして使う「逆さ箸」ではなくお店に取り箸をもらう等、周りの方を不快にさせない対応を心がけましょう。

ビジネス関係の飲み会マナーイメージ5

 

飲み会の様子はその会社の雰囲気や、上の人の考え、人間関係によって様々だと思いますが、大切なことは「明日からも一緒に働く職場の仲間」であるということを忘れないこと。
次の日に会った時にお互い気まずい雰囲気にならないよう最低限のマナーを取り入れて、ぜひ楽しい話題で楽しいお酒が飲める飲み会にしてください。

<text 木村 由紀子>

 

木村 由紀子 きむら・ゆきこ
学習院大学経済学部卒業。
マスコミで経営企画室、人事部を経て社長秘書を勤める。
その後、静岡で旅館の若女将を経験。
そのキャリアを活かし株式会社ファースト企画代表に就任。
サービス接遇、ビジネスマナーの向上を中心とした講演研修活動を行っている。
企業研修(接客・接遇・ビジネスマナー)随時受付中。

 

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